北のほたるや

サブURL(このURLからもアクセスできます):http://sapporo.areablog.jp/kitanohotaruya

そこそこの秋風


そこそこの秋風

曇天ながらも、そこそこの秋風がそよぐ。

僅かに湿度はあるものの、穏やかな空気を感じ
いつになく体調もいいと思えたので、カメラを抱えて小一時間ほどのお散歩に挑んでみた。

時折差し込む陽射しは未だに熱があり、素肌に羽織っただけのTシャツが汗で湿ってくる。

無数のアキアカネが飛び交い、時折、体に当たる。

指を広げて左手を伸ばしてみると、その指の先すべてに、紅色に染まったアキアカネが、椅子取りゲームのように先を争って羽を休めに来る。

目を細めて見てみると、赤唐辛子が指先に実っているように見える。

なんとかして写真を撮ってみようと試みるが、焦点距離の長い望遠レンズをつけていたため撮影できない。
この次は、マクロレンズをつけて外に出てみよう。

そこそこの秋風は、綿毛を飛ばすほどの力もなく、間もなく訪れるであろう別れを惜しむ時を、野アザミの種たちに与えてくれた。




線路脇の、ほんの僅かな小さな土手には、足の踏み場もないほどにニラの花が咲き乱れていた。

遠い昔、ほんの一粒の種が、何かのはずみでココに運ばれ、誰かに摘まれることもなく、長い月日の中で家族を作り、大集落となったのだろう。

あと少ししたら、種を分けてもらいに、再び訪ねてみよう。





滅びの美学の向こう側には、幼き日の楽しげな記憶が漂っている。

朽ちた石の階段は、その中央が擦り減って窪んでおり、端へ行くほどに苔に覆われていた。

上り切ったその奥には、よく陽の当たるちょっとした広場があり、陽炎が立って空気が歪んでいた。

その、歪んだ空気の奥では、小学生になったばかりの自分と同級生たちが、「赤影」や「月光仮面」、「マグマ大使」や「黄金バット」になりきって、土埃にまみれながら走り回っていた。

秋の陽炎は、記憶の底に埋もれていた淡い恋心すら、ダビングし過ぎて劣化したビデオのように再生し始める。

深い緑の藪となった、かつての庭のその奥に、一際目立つ女の子たちの姿があった。





集まって「ゴム飛び」をしているかのようなオイランソウと、残り僅かな秋の陽射しを眩しそうに見上げるコスモスは、すっかり野生化し、やんちゃな男の子の中でそれぞれに、桃色に染まって目を引いていた。





春に見つけておいた栗の木には、予想以上に多くのイガが実り、早くも幾つかが落ちていた。

足で踏みつけて割ってみるが、中はほとんど空っぽで、未成熟のものだけが落ちているのだとわかった。

とはいえ、管理者がおらず、肥料も与えられなくなって久しい栗の木は、その根元から深い藪に覆われており、まだ木にぶら下がったままの他のイガにも実は入っていないものと思われる。

秋の日の遠い記憶は釣瓶落とし・・・



goodポイント: 0ポイント

このポストをお気に入りに追加 0人がお気に入り登録中
このポストのURL http://sapporo.areablog.jp/blog/1000025749/p11771928c.html
日常・写真など | コメント( 0 ) | トラックバック( 0)
名前   削除用パス  
コメント
※入力可能文字数は1000文字です

ある夏の記憶 - 素敵な贈り物 -






ある夏の記憶 - 素敵な贈り物 -

2018年の初夏から、これまで見たこともない花が咲き始めた。

たった一株だが、次から次へと枝を伸ばし花をつける。

以前、モモイロタンポポを植えたことがあったが、色こそ違え、花の雰囲気がそれと似ている。

花弁はとても薄く繊細で、指で触れるだけでへなへなとへこたれてしまう。

それとは対照的に、茎は極めて固く、ちょっとした樹木の幼苗ほどに強情だ。

葉っぱの形状は、地上よりロゼット状に伸び、野アザミに似ているものの、それよりも固く、棘々しい。

園芸品種ではなさそうだが、単なる野草でもなさそうだ。

冬の間は、ヒマワリの種などを提供し、庭に野鳥を集めて楽しんでいるのだが
そのお返しとして、誰かが糞として落としていった種が芽吹いたのだろう。

花が咲いてから、およそ1ヶ月の間、様々なキーワードで画像検索してみるも
出てくるものは、ニゲラやブルーデージーなどばかりで、さっぱり目的にたどり着かない。

先日、ふと思い立って、「野菜」をキーワードに入れてみたところ、僅かに1枚だけ、同一の花と思われる画像が表示された。

その後、そのサイトに行き
その植物の名を確認して、キーワードに追加すると
あっさりと、大量の画像が表示された。

この間の1ヶ月は、まるで「宝探し」でもしているように
さっぱり見つからない「やきもき感」も含めて、とても楽しかった。

私がまだ、二度目の独立を果たす以前の「がんばらにゃん」というBarで雇われ店長をしていた80年代初め頃から、レストランなどの外食産業で利用されるようになり
私も好んでサラダや、チーズの盛り合わせなどの添え物として使っていた。

これといって特徴的な味はなく、サラダのような生食が主となる。

この80年代は、欧米よりの輸入が様々な物品で自由となり
植物をはじめ、各種食品や、アンティーク雑貨、諸外国車両や文化、技術などの交流が盛んとなり
農業でも革新的な改革が行われた。

外食産業では、フレンチや、第一次エスニック・ブームとなり、今では当たり前となったパクチーやサニーレタス、ブロッコリー、各種ハーブなどの栽培が盛んに行われ始め、需要も高まった。

その後、90年代に入ってからは、イタリアンブームが始まるわけだが
80年代後半には、フレンチやエスニックが飽きられ、イタリアンに利用されるズッキーニやイタリアントマトなどの栽培が盛んになり今に至っている。

さて、この花の正体は・・・

80年代初頭から栽培が盛んになった「チコリ」である。

フランス語では、エンダイブ(近縁種)、アンディーブとなるが
英語ではチコリーとなる。

キク科の多年草で、和名をキクニガナ(菊苦菜)という。

ちなみに、エンダイブは一年草である。

食用のものは、太らせた根から出た芽を遮光栽培したもので、苦味もなく、ヨーロッパでは加熱しても食用とする。

一方、露地栽培されたものは苦味が強く、草体のありようも、スーパーなどで販売されているものとは似ても似つかない。

北海道では元々、栽培農家さんも少なく
そのため、自由にのびのびと花を咲かせている姿など、専門農家さんでもなければ見ることなどない。

どうりで、頭の中のファイルをいくら探しても見つからないはずだ。

このチコリの花は非常に弱く、摘んだ瞬間からへたってしまうため
摘むのであれば、草体の根本から数本摘み取り、背の高い大きめのフラワーポットに生けるのが望ましい。

せっかくいただいた野鳥からの贈り物なので
専用のスペースを設け、増やしてみようと思う。

今後、ガーデニング(園芸)としてのチコリ栽培も増えてくるかもしれない。

花好きで庭があるなら、一株ぐらいあってもいいかもしれない^^


goodポイント: 0ポイント

このポストをお気に入りに追加 0人がお気に入り登録中
このポストのURL http://sapporo.areablog.jp/blog/1000025749/p11771586c.html
ガーデニング・家庭菜園・写真など | コメント( 0 ) | トラックバック( 0)
名前   削除用パス  
コメント
※入力可能文字数は1000文字です

遅咲きの紫陽花





お盆ぐらいから咲き始めた紫陽花が今満開となっている。

白いのは秋咲きだが、それ以外は普通に初夏咲きの紫陽花だ。

元々は園芸品種だと思われるが、放棄地で雑草に埋もれ瀕死状態だったので
ご近所さんに了解を得て数本を移植し、2年かけて再生させた。

放棄地にはまだ数本の紫陽花が残っているが、それは樹勢がいいので、その場で増えればと残しておいた。

周囲の草を刈ったこともあり、残しておいた紫陽花は、今年の初夏には大きなコロニーとなって花をつけていた。

一方、移植した紫陽花は、移植した翌年の昨年初夏に、僅かに花をつけたものの、その後の猛暑による高温で障害が出て、樹勢が衰えてしまった。

昨年の雪が降る前の晩秋と、今年の雪解けに、油糟、鶏糞、石灰、腐葉土、三笠市で製造している生ゴミ肥料を、それぞれ少量ずつ土に混ぜて根元に撒いておいた。

春になると樹勢も良くなり、多くの葉をつけるも、なかなか花芽が付かずにやきもきしていた。

野菜苗を植え付ける時期になると連日の雨に見舞われ、植えつけた野菜のほとんどが水没し、その後の育成に暗雲を落としたが、紫陽花にとっては良かったようで、数日続いた春の長雨の中で花芽を付け始めた。

長雨が終わると、今度は長い日照りが続いた。

南西側に植えている紫陽花は、特に強く当たる西日のため、高温と日照りによる水枯れにより一進一退を繰り返していた。

お盆を迎える前の7月末ぐらいから漸く、雨天と晴天のバランスがよくなりはじめ、それに合わせて紫陽花の花にも色が付き始めた。

昨年は花をつけなかった株も含めて、すべての株に花が付き、樹勢も良く、株は移植した当初の倍以上になってくれていた。

夏の暑さも、終わってみれば、昨年の猛暑ほどではなく、9月1日の今日には、爽やかな風が程よく吹き過ぎ、晴天ながらも、さほど気温は高くないことから、まるで初夏のような空気感となり、初秋にもかかわらず不思議と、紫陽花の花が似合う気配でもある。

とはいえ、今年の春から夏の気象は、野菜たちには過酷だったようで、トウモロコシ、カボチャ、玉ねぎ、さやえんどう、トマト、ナス、アスパラ、ニラ、イチゴ、ニンニク・・・そのどれもが不作となった。

僅かに、ジャガイモとズッキーニだけは何とか収穫できる状態となったものの、昨夜、不審者の侵入により、荒らされてしまった。

工房周辺を、グルリと取り巻くように防獣ネットを張り巡らせておいたので、これまでは被害もなく安心しきっていた昨夜、その防獣ネットを踏み倒して敷地内に入り込んだ気配があった。

ジャガイモは土の中なので問題はなかったが、あと数日様子を見ようと取り残しておいたズッキーニの果肉と穂先が喰われ、その横にあった秋咲きの紫陽花の穂先まで齧っていった。

この蛮行の様子からエゾシカの子供であることが推察できる。

今年の春には、昼日中から群れを成して工房周辺をうろついていたエゾシカも、その時に執拗に追い立てたこともあってか全く見かけることが無くなっていたのが油断を招いたともいえる。

今年も昨年同様に、わずか1キロ圏内でヒグマの糞があったと、日夜パトロールをしてくれている警察官から、つい数日前に聞かされている。

開拓期から既に100年が経過し、ピーク時には7万人もの人口を誇った炭鉱地も、今では僅かに1万人を切るほどとなり、野生と自然は「我と我が土地を返せ!」とばかりに、最も野蛮な人間を追い出しにかかっているのかもしれない。

既に失われてしまった太古の自然は、彼ら野生の手で再生することは難しいが、今後、野生が数百年、数千年も生活していくためのエリアを返還するべき時なのかもしれない。

その昔、逞しかった人間も、今では野生を失って久しく、自然と野生の脅威に抗うすべを持たなくなりつつあり、日々、木陰から嘲笑されているように感じる。

さて、「野生児きこりん」は、どこまで、いつまで、この屈強な野生と自然に抗い続けられるのか?

ちなみに、ズッキーニは既に数本を収穫し、何度かピクルスを作ることができていることもあり、また、エゾシカの蛮行は慣れっこになってしまっていることから、強い怒りもなく、むしろ、己の敗北に笑えるほどとなった。w

To Be Continued...


goodポイント: 0ポイント

このポストをお気に入りに追加 0人がお気に入り登録中
このポストのURL http://sapporo.areablog.jp/blog/1000025749/p11771362c.html
ガーデニング・家庭菜園・写真など | コメント( 0 ) | トラックバック( 0)
名前   削除用パス  
コメント
※入力可能文字数は1000文字です

ミンナガミテル



goodポイント: 0ポイント

このポストをお気に入りに追加 0人がお気に入り登録中
このポストのURL http://sapporo.areablog.jp/blog/1000025749/p11768064c.html
植物・素材・写真など | コメント( 0 ) | トラックバック( 0)
名前   削除用パス  
コメント
※入力可能文字数は1000文字です

あの夏の小さな記憶


あの夏の小さな記憶

いつかのペルセウス座流星群


goodポイント: 0ポイント

このポストをお気に入りに追加 0人がお気に入り登録中
このポストのURL http://sapporo.areablog.jp/blog/1000025749/p11766520c.html
写真・風景など | コメント( 0 ) | トラックバック( 0)
名前   削除用パス  
コメント
※入力可能文字数は1000文字です

as time goes by


ふくろう湖


goodポイント: 0ポイント

このポストをお気に入りに追加 0人がお気に入り登録中
このポストのURL http://sapporo.areablog.jp/blog/1000025749/p11766223c.html
写真・風景など | コメント( 0 ) | トラックバック( 0)
名前   削除用パス  
コメント
※入力可能文字数は1000文字です

星とホタルのコラボレーション


The flow of the star  


goodポイント: 0ポイント

このポストをお気に入りに追加 0人がお気に入り登録中
このポストのURL http://sapporo.areablog.jp/blog/1000025749/p11765500c.html
陶芸 | コメント( 0 ) | トラックバック( 0)
名前   削除用パス  
コメント
※入力可能文字数は1000文字です

尽きる


尽きる

北海道積丹半島 入舸


goodポイント: 0ポイント

このポストをお気に入りに追加 0人がお気に入り登録中
このポストのURL http://sapporo.areablog.jp/blog/1000025749/p11764550c.html
写真・風景など | コメント( 0 ) | トラックバック( 0)
名前   削除用パス  
コメント
※入力可能文字数は1000文字です

エピローグ ひと夏の終わりに


エピローグ ひと夏の終わりに


goodポイント: 0ポイント

このポストをお気に入りに追加 0人がお気に入り登録中
このポストのURL http://sapporo.areablog.jp/blog/1000025749/p11764043c.html
植物・素材・写真など | コメント( 0 ) | トラックバック( 0)
名前   削除用パス  
コメント
※入力可能文字数は1000文字です

たゆたふ


たゆたふ


goodポイント: 0ポイント

このポストをお気に入りに追加 0人がお気に入り登録中
このポストのURL http://sapporo.areablog.jp/blog/1000025749/p11763827c.html
日常・写真など | コメント( 0 ) | トラックバック( 0)
名前   削除用パス  
コメント
※入力可能文字数は1000文字です

  1  |  2  |  3    次へ
  
このブログトップページへ
きこりん@北のほたるやイメージ
きこりん@北のほたるや
プロフィール公開中 プロフィール
私の生きてきた軌跡

北海道の三笠市旧幌内炭鉱周辺にて、三笠の土を使って陶芸をしています。

北海道の自然や風景・動植物・各地域イベントなどを撮影し、写真にて紹介しています。

地方都市や、過疎地域の町興しを真剣に考え、具体的な提案をしています。

QRコード [使い方]

このブログに携帯でアクセス!

>>URLをメールで送信<<